株式会社ファンケル様
化粧品やサプリメントなどの研究開発および製造・販売を行う東証一部メーカー。「無添加化粧品」にはじまったファンケルは、お客さまの抱える不安や不満、世の中の「不」を解消することを目指し、「正直品質。」というスタンスメッセージのもと創業以来高品質な商品開発にこだわり続けている。1981年設立、従業員数は877名(2024年3月31日時点 ※契約社員・パートなどは除く)。
化粧品やサプリメントなどの研究開発および製造・販売を行う東証一部メーカー。「無添加化粧品」にはじまったファンケルは、お客さまの抱える不安や不満、世の中の「不」を解消することを目指し、「正直品質。」というスタンスメッセージのもと創業以来高品質な商品開発にこだわり続けている。1981年設立、従業員数は877名(2024年3月31日時点 ※契約社員・パートなどは除く)。
化粧品による肌トラブルが社会問題となっていた時代に、添加物を使わずに人の肌を美しくする本物の化粧品を届けたいという思いから創業したファンケル。「世の中の不を解消する」を理念に、無添加化粧品やサプリメントなどを中心とした美容・健康領域において、通販や直営店を通じてお客様に直接販売を行うメーカーとして成長してきました。
今回は、現場業務の”不”を解消するため、株式会社セゾン情報システムズが提供するデータ連携基盤「DataSpider Servista」と、コージェントラボが提供するAI OCRソリューション「SmartRead」の連携ソリューションを導入いただいた株式会社ファンケルの以下の方々に、導入の背景や効果についてお伺いしました。
・株式会社ファンケル カスタマーサービス本部 業務部業務グループ 籾山 瑞季氏
・株式会社ファンケル グループIT本部 情報システム部 事業サポートG 八木 冴子氏
「DataSpider Servista x SmartRead」の導入前は、お客様からいただく手書きのハガキ、FAX、チラシの注文書のデータ化作業を外部に委託し、その後社内のシステムにデータを連携させるというオペレーションで受注登録を行なっていました。しかし、月間数万件に上る膨大な数の注文処理を全て外部委託することのコストの削減に加え、受注登録という重要な業務を外部に委託せずに内製化し、より質の高いサービスをお客様に提供したいという思いから、AI OCRを含むソリューションの導入検討に至りました。
また、全社的に「業務量を50%削減する」という目標が掲げられましたので、そういった背景からも手作業で行われている業務に着目し、自動化に向けた取り組みを開始しました。
以前から、ハガキやFAXを読み取るためのOCR機器を活用していました。しかし、ハガキのOCRにおいては商品番号をはじめとした数字のみの対応だったり、FAXの読み取り結果は全件外注先の方がチェックしていたりと、注文書のデータ化までに時間がかかっていました。また、OCR機器の老朽化も課題であったため、全ての課題に対応できるトータルソリューションを探していました。
はい。2016年の基幹システム刷新時のデータ連携基盤として「DataSpider Servista」を導入し、通販システムと他システムの連携など、これまで様々な業務のデータ連携に活用してきました。「DataSpider Servista」は、扱うデータや業務が多様になればなるほど効果を発揮してくれます。AI OCRで注文書の情報を素早くデータ化し、「DataSpider Servista」でそのデータをシステムに連携させることで、一連のオペレーションを一気に自動化できると考えました。
また、システム部では2016年に社内システムの基盤を刷新したことをきっかけに、様々な部署がデータを活用し機動的に動けるシステム基盤の構築に取り組んできました。AI OCRによって活用できるデータが増えることで、様々な業務において自動化が加速することにも期待していました。
株式会社ファンケル カスタマーサービス本部 業務部業務グループ 籾山 瑞季氏
1つは、すでに導入済みで実績のある「DataSpider Servista」と親和性の高いAI OCRソリューションであったことです。2つのシステムをばらばらで導入すると、システム間のマネジメントなどに工数がかかりますし、導入にかかる期間も長くなってしまいます。その点、「SmartRead」は「DataSpider Servista」とシームレスな連携が可能であり、高い費用対効果も期待できました。
もう1つはセキュリティです。AI OCR導入にあたり他社ソリューションとの比較検討も行いましたが、「SmartRead」が我々の求めるセキュリティ基準に最も合致していました。具体的には、注文書に書かれているお客様の個人情報について、読み取り処理後すぐに削除対応をしてもらえるということでした。

上記が、主な運用の流れです。
まず、手書きの注文書をスキャナーなどで画像データに変換した後、フォルダ内にデータを格納することで一連の処理が開始されます。「DataSpider Servista」によって格納されたデータが「SmartRead」に送られ、読み取り処理が完了すると、自動で読み取り結果がCSVでダウンロードされます。その後、「DataSpider Servista」を通じてシステムにデータの取り込みが行われるという流れです。
「SmartRead」によって表示される”確信度”の数値に基づき、修正対応を行なっています。確信度とは、「SmartRead」のAIがどのくらい自信を持って読み取り結果を出しているかを示す数値です。この確信度が一定の基準を下回ると、修正画面に遷移し、人間が元の画像を見ながら修正対応を行います。
修正画面に上がる注文書の割合は、ハガキが約10%、FAXが約40%、チラシが約50%です。FAXに関しては、もともと100%人間が修正チェックを行なっていたので、「SmartRead」導入により工数が6割削減されています。
「DataSpider Servista」と「SmartRead」を連携して活用することにより、注文書の現物をはじめにスキャンさえできれば、あとは場所を選ばずに受注登録業務を行うことができます。そのため、わざわざ会社に出社しなくても、自宅などから仕事を進めることができるので、今後はそういった方法での活用も検討しています。
株式会社ファンケル グループIT本部 情報システム部 事業サポートG 八木 冴子氏
1件あたりの受注登録にかかる時間が約15分から3分まで短縮され、処理スピードが約5倍にUPしました。これは業務時間に置き換えると、月間約500時間の業務削減となり、全体の作業工数を33%程度効率化していることになります。
また、受注登録業務を担当していた要員も12名から2〜3名にまで減少し、これまでかけていた外部委託コストを大幅に削減することに成功しました。
全体的な作業時間の削減により、お客様の細かな要望に対応できる時間が捻出されました。例えば、ハガキの空いたスペースに商品に対するご意見などをご記入いただいた場合、注文明細書に「貴重なご意見をいただきありがとうございます。いただいたご意見を参考に、今後このような改善に努めてまいります」などのメッセージを添えるといった対応をよりスムーズに行うことが可能となりました。
加えて、他の部署からの要望にも対応できる余裕が生まれ、部署間の連携を深めることができたことや、受注業務を内製化したことによりオペレーションの管理がしやすくなったことなども挙げられます。
企業理念である「世の中の不を解消する」にある通り、社内の業務における”不”を解消するために今後もAI OCRの読み取り対象をさらに増やし、「DataSpider Servista」を通じて全ての商品にまつわる業務を効率化・自動化していきたいと考えています。具体的には、定期登録(毎月決まった日時などに商品をお届けするサービス)処理における自動化などに取り組んでいきたいと考えています。
また、「ニューノーマル」な働き方を推進するため、リモートワーク下でも十分に仕事が行えるようなフローを構築し、自動化による業務効率化を通じて多様な働き方に対応していきたいと思っております。
ニッセン・クレジットサービス株式会社は、通信販売大手のニッセンとSBI新生銀行によるジョイントベンチャーとして、クレジットカード事業を展開している。
ニッセンが通信販売で培ったマーケティングやコールセンターなどのビジネス・ノウハウと、リテールバンキングの分野で先進的な商品・サービスを提供してきたSBI新生銀行グループの幅広い経験を融合した合弁企業。ニッセン・クレジットサービスの会員数は300万人を超える。
ニッセン・クレジットサービス株式会社様では、複数の部門でSmartReadをご活用いただいています。今回、その中でも特に利用ボリュームの大きい2つの部門にお話をお伺いしました。
与信業務支援グループでは、主にクレジットカードの入会申込書の登録から審査、事務オペレーショングループでは、クレジットカード引き落としの口座振替依頼書の登録から入金処理を担当されており、いずれもお客様とのコミュニケーションに対するリードタイムを少なくする工夫を考えていました。
SmartRead(当初はTegaki)を導入したことにより、大幅に業務時間を短縮できたということについて詳しくお話をお伺いいたします。
おかげさまで、ニッセン・クレジットサービスの会員数は着実に増加し、現在300万人を超えており、毎月入会される会員様のご登録や口座登録等のお手続きにも時間を要しておりました。手書きで記入された入会申込書や口座振替依頼書といった書類のデータ入力とチェック作業が煩雑化し、業務効率が低下していました。そのため、お客様へのサービス開始までの時間を短縮するため、リードタイム削減に向けた取り組みが求められていました。
時間内に業務が終わらないために残業も発生しておりました。お客様へのリードタイムを短くする上で、従業員の負担も減らせないかと考えたのが導入にいたった理由です。具体的には、OCRでデータ化した情報をRPAに繋いで入力の自動化を出来ないかと考えていました。
そこで、当初は「Tegaki」を導入いたしました。まず、口座振替依頼書のOCR化が進み、その効果を実感し、様々な業務に活用していく中で、入会申込書のOCR化も実現しました。「SmartRead」に移行した後は、さらに活用範囲が広がっています。
今回お話した以外にも、ニッセン・クレジットサービスでは、複数の部門・業務においてSmartReadを利用しています。
※コージェントラボのAI OCRサービス「Tegaki」は2021年12月にリニューアルし、次世代AI OCR/IDPサービス「SmartRead」として生まれ変わりました。Tegakiの頃よりご好評だった、高い読み取り精度での文字認識に加え、非定型帳票を含めた様々な種類の帳票の読み取りや自動仕分けにも対応するなど、大幅に機能強化されています。
SmartReadご利用風景
2020年よりTegakiのサービスを利用しており、2022年にCogent Labsより、SmartReadの提案がありました。他社製品と比較して、ISOの取得状況とTegakiとの互換性があり、事前の評価版の環境で問題なく稼働できることを確認できたため、導入を決定しました。
また、Tegakiの使いやすさやサポートも実感しておりましたので、SmartReadの導入はスムーズに進められました。
課題としては、TegakiよりもCSV出力時の項目が増えたため、後続作業のRPAやエクセルマクロの設定を変更する必要があったことです。この点は、固定項目の並び順をカスタマイズできるとより利便性があがると感じました。
ただ、導入や移行、運用に関して不便があった際には、すぐにサポートをいただけました。カスタマーサポートへ質問した際に、迅速に返事がもらえて助かっていました。
作業時間の大幅な削減がお客様への迅速なサービスへ繋がる
はじめに、SmartRead(Tegaki)を導入したのは口座振替依頼書の登録業務です。口座振替依頼書は、1件を約1分で登録することが可能になり、月15時間の業務時間を削減することができました。毎月2,000件から3,000件を手作業で行っていた登録をほぼ人が介在せずにOCRとRPAを組み合わせて自動化できています。これは大きな効果だと感じています。人の作業が必要な部分は、スキャンと修正のみです。また、以前は口座振替依頼書の控えの保管場所から取り出して確認する業務がありましたが、データ化することでパソコンのみで書類の検索が完結するようになりました。口座振替依頼書の控えは保管する必要がありますので、データでお客様の情報を検索してすぐに探すことが出来るようになり助かっています。
その後、その効果を実感し入会申込書の登録業務でも導入を進めました。お客様の手書きの入会申込書の登録業務では、届いた入会申込書を1人目が転記作業をしたのち、2人目がその画面を印刷してダブルチェックをしていました。OCR導入後は、この登録にかかっていた時間を月間約80時間から35時間と、大幅に短縮することができました。部内でもこの成果に対して、評価が高かったです。登録部分の業務時間が削減できたことにより、その後の審査の時間やカード発行後のお客様とのやり取りに時間が割けるようになりました。
残業時間でまかなっていた部分を時間内に終わらせることができるようになり、従業員の負担も減ったと感じています。
このように年々SmartReadを活用した自動化を進めており、今年も新たな取り組みとして、関連会社の通販のニッセンの会員様の紐づけの作業をOCR×RPAで自動化しました。手作業で月間1,000件行っていた紐づけ作業をSmartRead導入で月間15時間の作業を削減することが出来ました。
また、Tegakiからサービスを利用していますが、SmartReadになってから更に精度が上がっていると実感しております。修正処理も少なくなり、社内の複数の担当者からも「精度が上がった」というお声を複数もらっています。
住民票の読み取りなど、フォーマットの種類が多いものも読み取り出来るようになると、活用の幅が更に広がると考えています。
表抽出の機能は現在ベータ版を利用していますが、今後正式なリリースを期待しています。
また、ハンディスキャナを利用して、コピー機での読み取りが難しい薄い形状の書類のデータ化も検討しています。
使いやすさやサポートには満足しているので、今後もCogent Labsに改善要望があれば連絡を取り合いながら、様々な業務の効率化をしていきたいと思います。

「働きたい時間」と「働いてほしい時間」をマッチングするスキマバイトサービス『タイミー』を展開。働き⼿は、働きたい仕事を選ぶだけで、履歴書・⾯接なしですぐに働くことができ、勤務後すぐにお⾦を受け取ることができる。事業者は、来て欲しい時間や求めるスキルを設定するだけで、条件にあった働き⼿が⾃動的にマッチング可能だ。タイミーのワーカー数は、2024年2月に700万人突破に至っている。
経理グループでは、月次決算、業績管理、税務、経理DX推進、業務管理、四半期や年次の決算報告、申告関係業務などを行っており、事業の急成長に伴い、請求書の増加への対応が課題とされておりました。今回、増員による解決ではなく、SmartReadの導入により大幅な時間短縮を実現されたというお話をお伺いいたしました。
おかげさまで、タイミー導入の事業者数・事業所数は98,000社以上、230,000拠点以上となっております。(2024年2月時点)また、タイミーのワーカー数は21年末時点の228万人から、2年強で約3.1倍に増加しました。23年10月には600万人を記録。そこから約4ヶ月で100万人増加し、2024年2月に700万人突破に至りました。
事業の急成長はとてもうれしいことですが、一方で担当者1名で7営業日内にすべての請求書の確認業務を目視で行うことに、限界を感じるようになっておりました。
コーポレート本部 経理グループ 川﨑氏
利用していた会計システムにあった機能でAI OCRのことは知ってました。実は1ヶ月ほど、別企業のAI OCRを契約していましたが、精度が悪く読み取りできる枚数が少ないため、他のAI OCRを比較検討しておりました。
6社ほど比較したところ、SmartReadは読み取り枚数が少なくても金額が安く、無料でトライアルができたので、試してみることにしました。
トライアルでSmartReadの精度の確認ができていたので年間契約でも自信を持って社内稟議を通すことができ、導入にいたりました。
読み込みのフォーマットの作成について、読み込みの箇所が多かったため、期待通りの出力となるまで複数回試行錯誤を行いました。サポートがあったので、無事に設定することができました。
また、SmartReadを実際に使用するのが別の担当者だったので、テンプレートなど全ての設定を行なった上で引き継ぎました。簡単に引き継ぎを行うことができました。
導入時、月に約20時間の工数削減が実現できました。
事業拡大に伴い、現在も処理件数が増加しているため、その効果はさらに大きくなり、月に約30時間以上の工数削減が見込めております。
社内にて、請求書情報を会計帳簿に反映させ、決算を締めるにあたり、正確性とスピードが上がり、とても良い評価をいただいております。
会計処理で利用する帳票(例えば、複雑なフォーマットの見積書など)が自動で正確に読み込みができれば、今後利用できる範囲もさらに拡大できます。
今後も事業拡大は続き、さらなる処理件数の増加が予測され、SmartReadの導入効果はますます大きくなる見込みです。一括の取り込み可能件数が増えれば、作業効率がさらにUPに繋がります。
AIなどを活用した自動フォーマット化、などの期待もしております。
本格的な業務用キッチンを備えるレンタルスタジオ事業を1990年より東京・月島で手掛け、1,200社以上の顧客を抱える傍らで、自社の基幹システムや業務プロセス等を構築した知見を生かし、企業のシステム導入などを支援するIT事業部を5年ほど前に立ち上げ。フロントから会計まで突貫した形で支援できる点を強みとしている。
レンタルスタジオ事業やIT支援事業を展開する株式会社デジタル・クリエイティブ・ネット様では、SmartReadとRPAを活用して請求書処理を完全に自動化し、経理業務の大幅な効率化に成功しています。
どのような仕組みで完全自動化を実現したのか――?その裏側を、バックオフィスの自計化・自動化支援を手掛けるDOA部門のクリエイティブマネージャーの本間様と、DOA部門と自社の労務・財務・税務等を兼務する草間様にお伺いしました。
草間様:弊社では約7年前から私が中心となって業務の自動化や効率化を推し進めてきました。
実は私が経理畑の出身で、さらにシステムベンダーに在籍していたこともあり、「経理」×「システム」の両方の知識を活かしながらシステムの構築や自動化を進めてきて、今ではアルバイト含めて6名ほどで会社を運営できる状態になっています。
そんな自社の取り組みが知り合いの企業様の目に留まって、「うちの支援をしてほしい」とご相談いただき、そこからIT支援を事業化してDOA部門も運営しています。
草間様:もともと弊社では、基幹システムも会計システムもクラウド化しており、各種申告も電子化していました。受取請求書については、以前はスキャンしてPDF化してから会計システムに手打ちしていましたね。毎月処理する請求書や領収書は勘定科目が基本的に変わらず、金額・日付・明細事項だけを複製してPDFを添付する程度だったので、オンラインスタッフに外注して弊社の人員を割かずとも完結するフローになっていました。
そこからさらに一歩進んで、請求書PDFから会計システムへの入力まで自動化することを目指して、AI OCRの導入を決めました。

マネージャーの本間 翔太様(左)と、オンラインで取材に参加された草間 千恵様(右)
草間様:2021年に初めてAI OCRを導入したのですが、SmartReadではなく他社の製品(以下、製品A)でした。
弊社では請求書を定型文書として読み取っているのですが、製品AのUIが非常に使いづらく、帳票ごとにテンプレートを作る(=定義)のに何時間もかかっていました。また文書の仕分け機能が高額なオプションメニューだったので利用できず、スキャンするときにまずスキャナーの画面上で20〜30個ある中から該当する定義を選択して、さらにRPAで振り分けをせざるを得ませんでした。定義の選択を間違えたらスキャンからやり直しですし、RPAシナリオがどんどん複雑化してメンテナンス工数が増えていったことから他のAI OCRを探し始めることにしました。
そんなときに、ビッグサイトでの展示会でSmartReadに出会ったんです。
本間様:ブースにふらっと立ち寄っただけだったのですが、SmartReadのデモ画面を見せていただいたら、「UIがすごく分かりやすくて定義も作りやすい!なんだこれは!」って衝撃を受けました(笑)。ただ、SmartReadの正式サービスインの直前に製品Aの契約を更新してしまったので、すぐには導入できなかったんです。
草間様:ただ、最後は私がRPAのメンテナンスの手間に我慢できなくなってしまい、製品Aの契約が残っている状態でSmartReadを導入してもらいました。SmartReadの無償トライアルで自動仕分けを経験してしまったのでもう・・・(笑)
草間様:自動仕分け機能と、読み取り後のデータエクスポート(CSVかAPI)機能を条件に5〜6製品を検討したと思いますが、最後まで残ったのはSmartReadともう一つ(以下、製品B)ありましたね。
製品Bは読み取り精度が高くて、UIも悪くなかったのですが、料金プランが非常にわかりづらく、やりたいことを全部含めると月10万円を超えそうで、金額が不明瞭なのでやめました。
本間様:やはり定義の作りやすさが一番の決め手でしたね。製品Aのときは自分で作ることもできなかったですから。SmartReadは本当に誰でも簡単に定義を作れるので、必要になったら私自身でもささっと作っちゃう。それぐらいわかりやすいです。
草間様:あと、業務の流れまで考えられたAI OCRはSmartReadだけでしたね。
OCRで読み取ったデータは、その後にシステム等への登録プロセスがありますが、SmartReadの製品資料では、文書処理の一連の流れの中の“ここからここまでを自動化します”としっかり書かれていました。他の製品は識字率と対応帳票しか紹介しておらず、当時そのような言い方をしている製品は他になかったですね。AI OCRを一度使うと、自動仕分け機能や出力(データ連携)の重要さがよく分かりますし、そうした業務の流れを考えられていた点が非常に良かったです。
実際にどのような流れで請求書処理を自動化されているかを詳しく教えてください。
草間様:流れとしては次のような形です。人の手が入るのは、仕分け結果と読み取り結果の確認、基幹システム上での登録内容の確認だけで、あとはRPAが裏側で毎日動いています。
1. スキャナーで定義を選択して帳票をスキャン
↓
2. クラウドストレージの特定のフォルダに自動で保存
↓
3. SmartReadで自動でタスクが立ち上がり、ファイルをアップロード
↓
4. 自動仕分けが完了すると基幹システムを通して通知が届く
↓
5. 仕分け結果を確認・修正
↓
6. 読み取りを実行し、完了すると同様に通知が届く
↓
7. 読み取り結果の確認完了
↓
8. 読み取り結果を基幹システムに自動で取り込み
↓
9. 基幹システムがCSVの内容を読み取り、テンプレート名に従って勘定科目を下書き登録。クラウドストレージから該当のPDFを取り出し添付。一通り目視で確認して承認
↓
10. 同内容で会計システムにも登録が完了
以前は、スキャナー上に何十件も定義のボタンがあって、帳票の種類ごとに手作業で整理した上で定義を選んでスキャンしていました。SmartReadには自動仕分け機能があるので、今ではフォーマットも大きさもバラバラな帳票を一気にまとめてスキャナーにかけても自動で振り分けてくれるので、とても楽になりました。
草間様:SmartReadでは、書き出したCSV内にテンプレート名が記載されるので、テンプレート名によって勘定科目を判別・登録する仕組みを基幹システムの中に作りました。例えばですが、「領収書_家電量販店」というテンプレート名だったら勘定科目を「消耗品費」にするとかですね。おかげで間違いなく仕訳ができるようになりました。
製品Aのときは、帳票上の会社名を読み取ってそれをもとに自動仕訳しようとしたのですが、社判が重なっていて読み取り精度が悪かったり、全角半角が正確でなかったりして、はじかれるケースが多くて、結局手動で登録する作業が残っていました。
本間様:AI OCRで読み取った結果を使う先の会計の知識が豊富な草間だからこそ構築できたフローだと思いますね。
草間様:定期的なお取り引きがあればそれは定型文書と言えますからね。
製品Aでは定義のUIが使いづらかったので準定型文書として読み取ってしまうことも多かったのですが、SmartRead導入時に改めて一つひとつ定義し直しました。そんなに種類は多くないだろうと思っていたのですが、意外とたくさんあったので、読み取る箇所を7項目に絞って本間と手分けしながら定義を進めていきました。
ちなみに弊社では、請求書だけでなく納品書や見積書も同様の形で処理しています。帳票のタイトルも読み取るように定義しているので、そこで帳票の種類も自動で振り分けられるようになっています。
本間様:定義を作ること自体が非常に楽になったので、新しい帳票があったら、今後また来るか分からないけどとりあえずテンプレートを作っておこう、という感じですね。
草間様:そうやってテンプレートが増えていって、現在では70種類を超えています。1年に1回の請求書もありますので、仕分けを完全に自動化できるようになったのは最近ですね。使い始めて6ヶ月目です。
草間様:現在の仕組みだと、テンプレートをまだ作成していない帳票を取り込むと自動仕分けができないので、その時点でテンプレートを作成したりタスクを編集してファイルを再度アップロードする必要があります。
準定型で読み取れるようになったら、自動仕分けができなかった場合はAPIで仕分けエラー結果をダウンロードして、その該当ファイルだけを準定型として再度アップロードして読み取るという自動化フローを組めるので、とてもありがたいですよ。
テンプレート名での正確な仕訳はできませんが、会社名が正確に読み取れれば仕訳できる仕組みも作ってありますし、間違っていても目検で修正すれば良いだけです。定期的に発生する帳票ならあとでテンプレートを作れば次回から標準フローに乗せられます。
弊社のお客様の中には、テンプレートを作るのが手間だと考える企業様もいますので、そういう方にも準定型での読み取りは助かると思いますね。
草間様:毎月100〜200枚程度の帳票を処理していますが、すべて手作業で捌いていたのはもう7年以上前ですね。当時は毎日1〜2時間は経理の仕事をしていました。2年前の製品Aのときも、自動処理できなかったものは勘定科目などを手打ちする必要があったので、結局、3日に1回は作業していたと思います。
SmartReadを導入してこの自動化のシステムを作り上げてからは、経理の仕事は月に1日、3時間程度です。スキャンするだけでリアルタイムに経理の数字が記録されていって、月次の作業時にすべて承認するだけで完了します。
また、誰でもできる作業なので経理専属の人員が必要なくなったのが大きいですね。経理を知らない人に勘定科目を覚えてもらうのって結構大変ですし、会社名も表記ゆれが起こって取引先マスターがぐちゃぐちゃになったりしがちですが、今はすべて自動で処理するので間違いも本当に少なくなりました。経理の仕事というイメージをしていなくても経理ができてしまう状態です。

本間様:費用対効果は十分にあると思っています。
経理担当者を一人雇用したら、月に数十万円はかかりますよね。RPAや基幹システムにも多少の費用はかかっていますが、せいぜいアルバイト代くらいです。ここまで自動化できていると、社員が手を動かす必要もなく、オンラインスタッフに頼むこともできるので、その点でもさらに人件費を抑えることができています。
属人化がなくなったことで、我々が開発業務に使える時間が大幅に増えたことも大きいですね。
草間様:オンラインで経理が完結できる点もいいですよね。紙も減って、たくさんファイリングしていた棚もすっきりして、仕事のスピードが格段に速くなったなぁとしみじみ感じています。
草間様:私自身がまだAPIに対応しきれない点が課題として残っています。現在組んでいるRPAだと、管理画面のデザインが変わると動かなくなってしまうので、すべてAPIでできるようにしていきたいと思っています。
本間様:要望としては、レシートも読み取れるようになると嬉しいですね。出張時の経費申請などでコンビニのレシートなども来るんです。今は経費申請システムのOCR機能が向上しているのでそちらに吸収させていますが、できることならすべての帳票をSmartReadで処理できるようになるとありがたいですね。
草間様:業務の流れまで考慮されているAI OCRはSmartReadだけですので、iPaaSなどを使って他のシステムともつながると面白いのでは、と感じています。
医療・福祉・介護に特化した会計事務所として、昭和57年の開業以来、620件以上のお客様の会計や開業、経営をサポートしてきた実績を持つ。医療を中心とした非営利事業のお客様に特化し、それぞれの経営ステージを尊重した成長や継続という価値をもたらすことを経営方針に掲げる。
日本クレアス税理士法人大阪本部様では、SmartReadをAI OCRエンジンとして採用している通帳特化のAI OCR「AISpectSR」(提供:株式会社 ASAHI Accounting Robot 研究所、以下AAR)を活用し、記帳代行業務の大幅な効率化を実現しています。
早くから通帳OCRの活用にトライしてきた同社が、どのようにして全社的な導入を成功させたのか、その裏側を執行役員の岩井様と、監査部の鈴木様にお伺いしました。
岩井様:日本クレアス大阪本部は医療・福祉に特化した会計事務所で、顧客の8割近くを医療クリニックや社会福祉法人、介護関係の事業所が占めています。20〜30人ほどの小規模な事業者様が多いので、経理担当者を雇用せず、弊社のような事務所に税務の顧問と併せて記帳代行業務をご依頼いただくことがほとんどです。
通帳コピーなどの月次の資料をお預かりして試算表を仕上げるまでが一連の業務ですが、お客様担当にあたる監査担当者でも月に50〜60時間、内勤の記帳担当部門はもっと多くの時間を仕訳にかけています。
会計事務所でも業務の効率化が求められていますので、弊社では数年前から「業務の改善プロジェクト」と称して事務所内の様々な業務の標準化や仕組み化に取り組んできており、通帳OCR導入もその一環です。
通帳OCRを知ったきっかけは3年ほど前に参加したRPAに関する研修でした。通帳読み込みがうまくできれば、弊社のように記帳代行業務が多い事務所ならかなりの作業時間を削減できるのではと考えて、そこからいろいろと調べ始めました。
鈴木様:私は今年2月に入社したのですが、この業界が全くの未経験だったので、簡単な仕訳でもすごく時間がかかっていましたし、数字のズレがあった場合には、数字を一致させるまでひとつひとつ見直すのにとても時間がかかっていました。自分の経験不足という面も含めて、なんとか改善できないかと、もどかしく思うところはありました。
執行役員の岩井 小夜様(左)と、監査部の鈴木 友里恵様(右)
鈴木様:流れとしてはこのような形です。
お客様からいただいた通帳コピーをDocuWorksに入れる
↓
AISpectSRでDocuWorks内の通帳を読み取る
↓
読み取り結果のExcel上でのエラーや残高をチェックする
↓
会計ソフトにCSVデータを取り込み、自動仕訳を実行する
↓
会計ソフト上で科目を適宜修正し学習させる
鈴木様:AISpectSRで通帳を読み取ると、Excel上で数字の不一致を視覚的に示してくれるので、残高を合わせる時間がかかりません。手入力だと間違いを自分で探すのにとても時間がかかるのですが、その必要がないのはとても大きいですね。またPDFだけでなくDocuWorksやJPEGなど色々なファイル形式を読み込める点もいいなと思っています。

AISpectSRで出力されたExcelでは、金額の読み取りエラー箇所が自動表示される(画像引用元:AISpectSR)
数字の読み取り精度も高いですし、会計ソフトでの仕訳の学習も進んできたので、元々私自身の作業が遅かったこともあって、作業時間は半分ほどになったという感覚です。周りの新人も積極的に使っているので、特に経験の少ない新人や、仕訳ボリュームが大きい場合にはとても効果が出やすいツールだと思いました。
同じプロジェクトの男性メンバーは、以前務めていた事務所では手入力での仕訳が当たり前だったそうですが、今はもうAISpectSRがないと作業できないと言っています(笑)。
岩井様:私自身で最初にAISpectSRを試してみたときも、自分でやるよりも2〜3割は速いと感じましたので、ベテラン社員でもその速さを実感してもらえるのではと思います。
岩井様:ベテランの方を中心に、これまでの仕事のやり方を変えることに抵抗を感じる人もいますので、精度が高くない中途半端な段階で利用を指示しても「自分でやるより遅くなるから使いたくない」となりかねません。ですので、プロジェクトメンバーが事前に様々な読み込みを試して、うまく読み取れる通帳とそうでない通帳を一覧に整理して、精度が高い通帳を優先的に読み取るといった工夫をしました。
またお客様からいただく通帳のコピーが薄かったり、大きく歪んでいたり、数字の部分にメモ書きが重なっていたりするとどうしても精度が落ちてしまうことも分かりましたので、そうしたエラーも潰していきました。
鈴木様:そのあと、記帳担当と監査担当を対象に、2回に分けて説明会を開催して、AISpectSRの仕組みや全体の流れの説明や、起こりがちな問題の対処法などをお伝えしました。

岩井様:先行してAISpectSRを試していた記帳部門ではベテラン含めて全員使っていますし、8月頃に全社に説明会をしてから今(※12月下旬)では社内のかなりの割合の人が使っています。
月々の通帳読み取り数については平均で600ページに達しています。思ったより順調に進んだという感覚を持っていますし、これからまだまだ増えていくと思います。
岩井様:今回の取材をきっかけに仕訳処理数を比較してみたところ、昨年8〜10月の3カ月で平均6,100件/月ほどの仕訳処理をしていましたが、今年AISpectSRを導入して同期間の仕訳数が平均7,700まで増えていたので、およそ26%向上していました。通帳以外の処理も含まれているので、通帳だけに絞ったら伸び率はもう少し高いと思います。これは想定以上の効果だと捉えています。
数字の読み取り精度が高いので、とんでもない間違いも起こりにくいですし、残高などを合わせる作業がかなり短くなっています。私たちは出てきた結果をしっかり眺めて、異常や変化に気づくことに時間を使えますので、より正確な試算表をスピーディーにお客様に提供できるようになっていると思います。
スピードが上がれば、一人あたりの担当件数を増やしたり、お客様への対応の時間を増やせますし、例えば1年分をまとめて記帳する必要があるような新規のお客様にも対応しやすくなっています。

岩井様:以前と比べて、明らかに残業は減りました。通帳読み込みだけが理由ではないと思いますが、年末に向けた一番の繁忙期でも19時頃にはほとんどのメンバーが帰宅しています。
鈴木もそうですが、この業界では税理士試験の勉強をしたり大学院に通っている人も多いので、そのようなプライベートとのバランスをうまくとって仕事を長く続けてもらえたらと思っています。
またせっかく勉強して事務所に入ってもひたすら記帳作業だけをしているとうんざりしてしまうと思いますが、このようなツールをうまく使って監査担当として本来やるべき仕事に時間を使えるという働き方は、弊社の採用力にもつながるのかな、とも思いますね。
岩井様:通帳読み込みに限らず、様々な業務の自動化を進めていきたいですね。
先日、AISpectSRで手書きの現金出納帳を試しに読んでみたのですが、精度高く認識できていました。Excelで書き出せるのでその後の加工もしやすかったです。表形式の書類は多いのでいろいろな場面で利用できるのではないかと思います。
また最近では、AARさんにご相談して、納税予測の作成をRPAで自動化することにもトライしています。これまで手入力でExcelで作成していたのですが、転記ミスが多発して確認や修正にだいぶ時間をとられていました。これを自動化できたら事務所全体でかなり効率化できます。
色々やりたいことは浮かびますが、私自身はそうしたツールを開発することはできませんので、皆さんにご協力いただきながら進めていけたらと思っています。
※通帳特化のAI OCR「AISpectSR」の詳細はこちら
日本列島のほぼ中央に位置し、米麦栽培・養蚕・繊維工業などの伝統産業に加え、畜産・野菜栽培・機械工業が盛んで、県北西部は温泉や保養地で有名。利根川上流ダム群の豊かな水量は関東の電力・上水道の供給源となっている。県南東部は都市化が進み、首都圏整備法の都市開発区域に指定され、工業地域を形成している。
県の紋章の中心に描かれているのは「群」の古字で、周辺の三角は「上毛三山」といわれる赤城山・榛名山・妙義山を表している。人口は193万9110人(令和2年10月1日時点)。
2022年9月、群馬県庁様が業務効率化を目的に、次世代AI OCR「SmartRead」クラウド版を導入されました。
従来、自治体では情報セキュリティ対策の観点から、インターネットに接続することなくLGWAN(※)内で運用できるオンプレミス型のサービスを利用するのが一般的でしたが、なぜ群馬県様は他の自治体に先駆けてクラウド版AI OCRの導入に踏み切ったのか――。
※LGWAN(総合行政ネットワーク)
地方公共団体間や地方公共団体と政府機関間の通信を行うための行政専用ネットワーク。インターネットから分離されていることで高度なセキュリティが確保され、機密性の高い情報のやりとりが可能な一方、業務効率の低下が課題とされ、見直しが進められている。
クラウドサービス導入時の行政特有のハードルや具体的な効果、実運用で得た気づき、今後の展望などについて、デジタルトランスフォーメーション戦略課の奥田様、小池様と、SmartReadを実際に利用された環境森林部の齋藤様にお話をお聞きしました。
奥田様:群馬県は令和2年1月に、”年齢や性別、国籍、障害の有無等にかかわらず、すべての県民が、誰一人取り残されることなく、自ら思い描く人生を生き、幸福を実感できる自立分散型の社会”の実現に向けて「新・群馬県総合計画」を策定しました。
その柱の一つとして大きく掲げているのがDXの推進です。2023年度末までに群馬県が「日本最先端クラスのデジタル県」となるべく、我々が所属するDX戦略課が中心となって、県全体の各政策分野のDX推進に取り組んでいます。
その中でも、私や小池が担当しているのが地域課題解決プロジェクトで、これはデジタル技術に精通している事業者と地域の課題を把握している行政が連携・協働することで、県内における地域課題の解決を目指す取り組みです。地域の課題だけでなく、県庁内の業務効率化による県民サービスの向上も重要なミッションで、SmartRead導入もそうした取り組みのひとつです。

左から順に
知事戦略部 デジタルトランスフォーメーション戦略課 始動係 主任 奥田 柳太郎様
知事戦略部 デジタルトランスフォーメーション戦略課 始動係 農政担当 小池 隼様
環境森林部 森林局森林保全課 緑化推進係 技師 齋藤 俊裕様
奥田様:インターネットでAI OCRサービスを調べて、SmartReadを含むいくつかのサービスがあることは把握していましたが、人材交流で民間企業から群馬県庁に出向している方に相談したところ、初心者にとっても使いやすく、認識精度が高いAI OCRサービスとしてSmartReadを薦めてもらいました。
もちろん他社の製品も検討しましたが、SmartReadはトライアル時の読み取り精度が高く、我々のニーズに十分応えていましたし、確かに初心者でも分かりやすいUIでした。さらに、契約にあたっても親身に相談に乗っていただいた点も大きかったですね。
アンケート実施時期はすでに決まっていたため、契約まで時間がなかったのですが、トライアルでの検証から契約に至るまで、柔軟かつ迅速にご対応いただけて大変助かりました。新しいことを始めるときは、予期しないことが色々と起こりがちなので、走り出すまではこまめにやりとりをしていきたいという気持ちがあったので、その点、コージェントラボさんにはよくご対応いただいて有り難かったです。
奥田様:行政では個人情報を含む書類を扱う業務が多くあるため、クラウドサービスを利用する際は様々な条件をクリアする必要があります。
SmartReadの導入の際にも、セキュリティや個人情報の管理、AIの学習に使用しないことなど、綿密に事前確認をしました。また、群馬県情報セキュリティポリシーに準拠したクラウドサービスであることも確認し、最終的には個人情報の取り扱いについて両者で覚書を締結できたので、安心して利用しています。
小池様:今年9月から庁内ネットワークを更新し、行政事務用パソコンから直接インターネットに接続できるようになりました。結果、SmartReadを利用しやすい環境が整いましたので、本サービスの活用を全庁に周知しました。
齋藤様:今回は、環境森林部が県民のみなさんを対象に実施したアンケート業務において、約2,200名分の回答入力にSmartReadを利用させてもらいました。
実は同じようなアンケートを平成30年にも実施して、当時は1,003名の方から回答が集まったのですが、自由回答欄のコメントも含め4人掛かりで対応しており、相当な業務負担だったそうです。さらに今回実施するタイミングで、新型コロナウイルスのワクチン接種などに人手をまわす必要があったので、入力業務を効率化する必要がありました。
群馬県庁の32階にある官民共創スペース「NETSUGEN」のオシャレなスペースでお話をお聞きしました
齋藤様:紙で届いたアンケート回答用紙をスキャナーでPDFに変換して、LGWAN系ネットワークからインターネット系ネットワークに当該ファイルを移行してからSmartReadで読み取りました。読み取り結果はExcelで取り出してグラフなどにして報告書を作成しています。
回答の多くをチェックボックス形式にしたので、そこの読み取り結果はざっと確認する程度で、自由回答欄のコメントや意見は課のメンバーで一緒に確認しました。
スキャンするのは少し手間でしたが、自分ですべて手入力するのと比べたら遥かにラクなので、許容できる範囲です。
齋藤様:やはり、SmartReadでの読み取りを前提としてアンケート様式を作ることがポイントだと思いました。
今回はスケジュールの関係で、アンケートの準備とOCRサービスの選定が同時進行だったので、自由記述よりもチェックボックスの方が読み取りやすいといった程度のアドバイスしか反映することができなかったのですが、スキャンする工程まで見越して、ホッチキス止めをやめて回答用紙を1枚に収めれば良かったとか、チェックボックスよりもマークシートのように塗りつぶしてもらう方がより精度が上がりそうだなとか。
こうした試行錯誤をノウハウとして蓄積していけば、今後もっと精度を高めていけそうだなと思いました。
奥田様:効果検証のために、SmartReadで読み込んだアンケート回答の一部を私自身が手入力してその時間を比較したところ、SmartReadを使うことで入力業務全体の作業時間が約4分の1に削減できることが分かりました。
今後は他の業務においてもこれを一つのメルクマールとして、手入力によるデータ化と比較して作業時間が4分の1程度に縮減できればベストだと考えています。
齋藤様:前回、同様のアンケートを実施したときは、課の4人で対応したそうなのですが、今回は3人で対応できました。2回目の実施ということで単純比較はできませんが、仕事内容は変わらないのに掛ける人手は明らかに減っているので、やはりこういうツールは有り難いなと思います。

奥田様:利用状況として、今の時点ではまだペイはできていないと思いますが、今後利用する課や業務を増やしていくことで費用対効果は上がっていくはずです。
ただ、我々は利益を追求しているわけではないので、データ入力のような単純作業を効率化して生まれた時間でより県民のためになることをしていきたい、という考え方なんですね。単にSmartReadの利用コスト以上の時間外勤務が削減されれば良い、という話でもないと思っています。
計算上ですが、今回SmartReadを使うことで150時間近くを削減できており、斎藤もその時間を使って、県民のみなさんのためになる様々な業務を進めることができたわけです。
奥田様:詳しい内容は差し控えますが、例えば県庁に届く手紙をデータ化したり、県庁にかかってきた電話の内容を手書きでメモしたもののデータ化などは、具体的なニーズとして挙がっています。
小池様:あとは許可申請系の業務ですね。住民票や登記簿などの添付書類が必要なケースも多いので、AI OCRだけでは完結できないケースもありますが、いずれにしろ申請書類の手入力作業が発生しているので、そこの効率化にSmartReadは使えると思っています。
また県庁内に限らず、群馬県内の市町村でもどんどんAI OCRを活用してほしいと考えています。”日本最先端クラスのデジタル県”を目指している以上、県庁だけでなく各市町村にも事例やノウハウを共有して、県全体で推進することが我々の任務の一つだと思っています。
奥田様:今回のSmartRead導入を県庁内に共有したところ、様々な課から問い合わせを受けており、各自が自らの業務を振り返って、効率化に向けて動き出すきっかけになっていると感じています。
一方で、関心はあるものの一歩を踏み出せない課もたくさんあることがわかり、最近は小池が各課を個別にまわってヒアリングしたり、サンプル帳票を使って実演して見せて、活用を促す工夫をしています。
恐らく「0→1」や「1→10」のフェーズが一番大変で、そこから100まではどんどん増えていくのではと予想しています。斎藤のように「SmartReadを使って良かった!」という人を地道に増やしていくことが大事なのかなと思います。