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AI OCRとRPAの連携で入力作業の効率化を図る!自治体業務におけるメリットを解説

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総務省が2023年6月に発表した『自治体におけるRPA導入ガイドブック』。このガイドブックによるとRPAやAIを導入・導入予定・導入検討中の都道府県及び各自治体は、2022年度調査で67%にのぼります。RPAやAIの導入が着々と進んでいることがわかる内容になっています。自治体にも浸透してきているRPAにAI OCRを連携させると入力業務をさらに効率化できます。今回は自治体業務におけるメリットについて解説していきます。

RPAはデジタル化したデータしか処理できない!

RPAはデジタル化されたデータしか処理できません。紙媒体の情報をRPAで処理するためには、まずデジタル化する必要があります。紙媒体での申告書類などが多い自治体業務では、紙媒体をデジタル化する部分がボトルネックとなることもあるのではないでしょうか。

少ない分量であれば手入力で処理することも可能です。日常的に大量に手入力で対応するとなると、入力専任の人員が必要となります。他にも入力する人の個々の能力差やヒューマンエラーを起こしやすくなるなどの問題点もあります。そのような問題を解消できるのが、AI OCRによる情報のデジタル化です。AI OCRに任せることで効率よく入力作業が進み、なおかつ入力に費やしていた時間と人手を人にしかできない業務に回せます。これは働き方改革の推進にもつながります。

最新AI OCRの実力は?


従来のOCRに比べると最新AI OCRは格段に使い勝手がよく、読み取り精度も高くなっています。

最新AI OCRなら読み取った情報の意味付けもできる

従来のOCRは読み取った情報をテキストに変換するまでしかできませんでした。その情報をどの項目に入力するかは、人が詳細に指定する必要があります。しかし、最新AI OCRは情報の意味付けもこなせる「非定型書式」に対応しているものもあります

手書き帳票の正確な読み取りも可能に

読み取り精度が高くなったことにより、手書きの帳票も正確に読み取れるようになりました。窓口を訪れる方の中には紙媒体の書類に手書きでないと困るという方もまだ多くおられます。職員の業務はデジタル化が進んでいますが、そういったニーズがある以上、入り口が紙媒体のままという状態はまだ続くと思われます。

しかし、これまでは手入力だった部分をAI OCRとRPAに置き換えていけば、職員の負担も軽減されるでしょう。

AI OCRは操作が簡単なものが多い

これまでのOCRは手順が煩雑で初めて利用する場合など、戸惑うこともありました。しかし、最新AI OCRでは簡単な操作で使い始めることができるものも増えています。メンテナンスやAIの機械学習などもAI OCRを提供している側で行ってもらえることもあります。維持管理も込みのサービスを利用すれば、手間と時間も削減できます

最新AI OCRとRPAの連携の効果は?

総務省の『自治体におけるRPA導入ガイドブック』にも山口県宇部市や佐賀県佐賀市などの最新AI OCRとRPAの連携の事例が紹介されています。入力作業をAI OCRとRPAに置き換えることで、年間の入力時間が80%~90%削減できました。

AI OCRとRPAを導入しているのは『自治体におけるRPA導入ガイドブック』で紹介されている自治体だけではありません。その他の都道府県や自治体の事例について紹介していきます。

導入事例①群馬県様

群馬県様ではアンケート結果をデータ化するためにAI OCRを取り入れました。1回目のアンケートでは約1,000人分の結果を手入力でデータ化しましたが、4人がかりでも大きな負担がありました。負担軽減と業務効率化を図るため、AI OCRを取り入れた2回目のアンケートでは約2,200人分の結果を3人の人員でデータ化しました。データ数は前回の約2.2倍、人員は1人少なかったにもかかわらず、作業時間は約75%も削減できました。この結果を受け、他部署でも導入を検討し始めています。

導入事例②大阪府八尾市様

大阪府八尾市様がAI OCRを導入したきっかけは新型コロナウイルス感染拡大による融資制度の保証認定申請件数の急増でした。

2020年に新型コロナウイスル感染症に伴う融資制度がスタートすると、保証認定の申請件数が従来の7倍~8倍に急速に増加しました。職員やアルバイト総出でデータ化を行っても、残業が増えてしまったのです。

この状況を打開するために2020年5月に決定した中小企業向けの「八尾市事業者サポート給付金制度」において、AI OCRを導入し、申請全体の6割を占める郵送申請のデータ化に活用しました。これにより処理に伴う残業がゼロになり、なおかつ給付金の迅速な給付を実現できたのです。

AI OCRとRPAの連携による入力作業の効率化の効果は抜群!

前述の事例のように、AI OCRとRPAの連携により入力作業時間は大幅に削減できます。紙媒体の帳票などの情報をデジタルデータに変換するために、これまでいかに入力作業に時間が取られていたかがわかります。年間で約90%も時間を短縮できるため、これからの人口減少に伴う人手不足の解消にも期待ができます。時間を短縮できることで働き方改革においても有効だといえるでしょう。また、内部で処理できることで外注の必要がなくなるので、情報漏洩の心配も減ると考えられます。

最新AI OCRなら「SmartRead」がオススメ!

SmartReadには最先端AIによる高精度な仕分け機能が標準装備されています。仕分け機能はさまざまな帳票を扱う自治体には非常に役立つ機能です。標準装備されているので、追加料金もいりません。試用したい方に向けて1ヶ月トライアルプランもご用意しております。
サポート面を充実させ、導入前の相談はもちろんのこと、導入後もデモンストレーションを交えた使い方の紹介や技術的なサポートも行っています。ぜひ、この機会にSmartReadの導入をご検討ください。

この記事の著者

charuru

フリーランスでライティングや校正、添削の傍らデータ入力やOCR処理業務に携わる。